前段、1つの妥協が他の妥協を生むと書かせていただきましたが。後段は、「善意」について書きたいと思います。
私は、今回の不二家事件で、最も悪かったのは、経営者だと思っています。特に会見の場で、「私の知らないところで、そういうことが行われていた。」こういうふうに言われていました。これはよくないと思います。私は、経営のトップたるもの、たとえ知らなくとも、前述のような言葉を発してはなりません。責任をとることが、上司の仕事です。知らないことが悪いのなら、従業員は、2、3人でとどめておくべきです。でないと、知らないことだらけになってしまいます。
では、それでも、経営がうまくまわるのはなぜでしょうか。「全従業員の意識、もしくは、判断が、会社が決めている考え方と一致している」からです。もしくは、「一致していない場合、自動的に、チェック機能が働くようになっている。」からではないでしょうか。
最も、理想的な組織は、「全従業員の意識、もしくは、判断が、会社が決めている考え方と一致している」組織です。そして、そうなると管理のコストがいらなくなります。1人でも、「バカ者」(失礼な言い方で申し訳ありません)が社内にいると、とてつもない「管理のコスト」を生むと私は考えます。たった1人のために、全体がいらないコストをかけなければならなくなるのです。(つづく)
(情報提供元:ゆりかご倶楽部)
- by ishiguro-kaikei
- on 2007-04-30