得意先へ出入りしている営業社員がまず気づかなければいけないことは、職場全体の雰囲気に問題はないかということです。いつも訪問をしている営業社員は、何かが違うと感じたときは、必ず、上司に報告をすべきです。例えば、従業員の私語が多くなっているとか、ひそひそ話しをしているとかは結構、要注意です。また、上司への言葉使いもその一つ。横柄な言葉使いが出てきたときは、要注意です。

それから、雰囲気でわかると思うのですが、仕事に対して前向きではなくなってしまっていないかということも一つです。さらに、訪問時に、会社の中の整理整頓が、従前に比べてどうかということも気にかけなくてはなりません。そして、各会社も、会社の中に、白板やら黒板やらが置いてあったり、掛けてあったりするのですが、その記載内容が変化しているか、又は、乱雑に書くようになっていないか、内容はどうかなどを見ていると、それなりのことは、わかってくるはずなのです。このことは、若い営業社員には、それなりの教育をしておかないと、よほどの感性を持ち合わせていないかぎり無理なのです。

 そして、今、金融機関が貸出先を見て、少しでもその兆候が表れれば、回収しようということを考えているということを忘れてはなりません。金融機関は、現段階では、独立性がほとんどありません。すべて国の管理下にあると言っても過言ではないのです。そう、金融庁の下にあるということです。したがって、金融庁への質問に対してどう答えられるかが、融資の際のポイントとなるのです。そのせいか、非常に厳しい査定になっているということを忘れてはなりません。

(了)

(情報提供元:ゆりかご倶楽部)